日本のドラマが世界に羽ばたくため、ビジネスプロデューサーを育てねば(でも課題はそれだけではない)

NHKからの100億円を人材育成に投資
28日の勉強会「日本の実写コンテンツは本当に海外展開できるのか?」を前に、このテーマについて考えておきたい。
20日に「実写コンテンツ展開力強化官民協議会 総会(第3回)」が行われている。日本のテレビドラマを世界に羽ばたかせるための議論の場だ。開催要項を見るとメンバーが46人もいる。放送局をはじめとして、様々な業界からの期待は大きい。
取り組むべきこととして、以下の3つの施策が決まったようだ。
「1:制作支援と配信プラットフォームの強化」「2:世界に通用する人材育成」「3:地域コンテンツの配信展開」で、それぞれ必要性がわかる。
その中でもいち早く取り組むべきは、2つ目の人材育成だろう。いわゆるビジネスプロデューサーを育てるべき、ということだ。これについて、読売新聞が(なぜか)朝早く先取り記事を公開していた。
かなり具体的なことが書かれている。毎年1000人を海外に送り出して育成するという。国内にも研修施設を作るそうだ。そんな予算どこから?と誰しも思うが、NHKが100億円を拠出してくれるとある。
この100億円とは何か?現在進行中のNHK経営計画(2024-2026年度)のP12にこんな記述がある。
拡大しておこう。

NHKはメディア産業全体のために100億円を計画の中で準備してくれていたのだ。なんという大盤振る舞い!支出を1000億円も減らさなきゃいけないのに、ご苦労様です!
この100億円をそのまま人材育成だけに使うのかはわからないが、素晴らしいことだ。
28日の勉強会でも、竹内伸幸氏からビジネスプロデューサーがなぜ重要か、どのような知識が必要かなど話してもらえると思う。協議会についても何か情報をお持ちかもしれない。
配信プラットフォームがいちばんの難題
1つ目の「制作支援と配信プラットフォーム(PF)」では、後者が問題だ。
海外で製品を売るには各国に拠点を作る必要がある。トヨタの車やパナソニックの家電が世界で売れたのは、それぞれ拠点を作り人を置いたからだ。これが大変。
配信ならサイトだけ作ればいいようで、そうではない。Netflixだって日本の拠点にたくさん人材がいて相当な努力をしている。だから会員数1000万を達成し、WBCを成功させた。
ソニーはかつてプレイステーションを使って動画配信サービスを試みたが頓挫した。想像以上に大変だったからだ。そこでクランチロールという日本アニメ専門の配信サービスを買収した。
Netflixが必死で成功させ、ソニーが一旦は諦めた世界の配信網を誰が築くのか。そんな大きな資本はメディア業界にはない。電通だって無理だろう。
となると放送業界以外の事業者が手を挙げてくれるかどうかだ。だが閉鎖的なメディア業界が外部から差し伸べられた手を握るだろうか。
もっと難しいのがクオリティの問題
配信PFという外側の課題とは別に、ある意味もっと大きな問題が、クオリティ。勉強会では深田航志氏が日本コンテンツの海外での盛り上がりをデータで示してくれる。やはりアニメは様々な国で受容されているのに対し、実写コンテンツは弱いらしい。このデータは勉強会の場のみの限定的な公開になるので楽しみにしてほしい。
この土日に、以下のような話題がXで盛り上がっていた。
Xの検索メニューに出てくる「本日のニュース」に何度も現れた。これを開くと辛辣な議論が展開されており、いずれも的確な内容だった。わかりやすさや照明の問題など、プロとして視聴者として様々な角度から課題を並べている。
では実際のところ何が問題か、整理してみたい。
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