日本の広告費2024はこう読め〜日本の広告市場は米国巨大ITに吸い取られるだけ?

マスコミ四媒体(新聞以外)がプラス成長
2月27日に「日本の広告費2024」が発表された。電通が毎年この時期に前年の広告費をメディア別に集計して発表している、その最新版だ。
「2024年 日本の広告費」解説(電通報)
まずは数字を一通り見てもらうといいと思う。電通報の見出しにある通り、マスコミ四媒体広告費がプラスになったことがトピックだろう。ただそう聞いて喜んだり、これからマスコミ四媒体が上向くと期待する人もいないだろう。いたら相当能天気だ。
私は毎年の数字をExcelに入力している。この機に記録してある1985年から去年までのテレビ(地上波)、新聞、インターネット広告費の推移をグラフでお見せする。

グラフ:電通「日本の広告費」より筆者作成
よく見たい方は画像を押すと拡大して見られる。テレビと新聞は80年代まで手に手をとるようにともに伸びていた。90年代にバブルが弾けてともに下がるもテレビは上がり続けて2000年には2兆円に。新聞はちょっとだけ上がったもののダダ下がりを続ける。
2008年にリーマンショックで打撃を受け、新聞はひたすら下がり続ける。2010年代にテレビは微増、新聞は減少。新聞の分をテレビが拾ったと思える。
その後、コロナでまた打撃を受けテレビはまた下げ基調。2024年はちょっぴり上がった。
その中で2005年に突如統計上に出現したインターネット広告費が竹の子のようにぐんぐん伸び続ける。コロナも何のそので2024年は3兆6517億円へ。また3000億円強増えた。
グラフを見るとインターネット広告の成長を指をくわえて見ているだけのテレビ・新聞というのがよくわかると思う。マスコミ四媒体が伸びたと言ってもほんのわずかだ。
電通が「マスコミ四媒体がプラス成長」との見出しにしたのは、テレビ・ラジオ・雑誌がプラスになったから。新聞だけ下がっている。マスコミ四媒体(新聞以外)がプラスだった、ということ。もう少し詳しく見ていこう。
新聞はデジタル広告全体の成長から取り残された
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提携媒体・コラボ実績
