ダダーン!2026年春のWBCは、Netflixが独占配信!すると、何が起こるのか

来春のWBCは地上波テレビでは見られない
8月26日朝、衝撃のニュースが飛び込んできた!2026年春のWBC(World Baseball Classic)の全47試合を、Netflixが日本国内で独占配信することになったのだ。日本上陸10周年を9月に控えたNetflixは何かやると期待していたのだが、まさかのスポーツ配信だった。しかもWBCの放映権を奪ったのだから、業界の衝撃は計り知れない。
WBCと言えば、2023年の日本代表チームの快挙は誰しも忘れないだろう。中でも大谷翔平が大活躍し、「憧れるのはやめましょう」の言葉にはチームだけでなく日本中が鼓舞された。
そのWBCの次回は2026年3月と決まっていた。当然また地上波テレビで大谷はじめ日本の選手たちの活躍が見れると日本中が思っていたはずだ。それがNetflix独占、つまり配信契約しないと見られないとは。
ただこれは、日本のメディア状況を私たちがもう一度見直すいい機会ではないか。
WBCはメジャーリーグのもの、日本球界のものではない
WBCは、MLB(Major League Baseball)傘下のWBC Incが、MLBの選手会とともに運営している。言ってみればMLBのモノであり、日本の球界(NPB)は誘われて参加している立場だ。
2020年の大会がコロナ禍で延期になり、次は2023年と2026年の開催と発表された。2023年の大会では大谷たちが活躍し、なぜかヌートバーという新たなスターも生み出し、日本が優勝した。コロナ禍の鬱屈も吹き飛ばし、日本中を元気にした。大谷人気もさらに高まって、なんとなくWBCが日本人にとって大切な大会になった。
だが、WBCはアメリカ球界のモノで、MLBが言い出して2005年のスタート時は日本も半ば強引に参加させられた。日本の球界は運営に直接携わっているわけではなく、放映権をどうするかもWBC Incが決めるのだ。米国の野球大会を米国の事業者が配信するのは、向こうから見たら自然なことだと言える。
ライブ配信を重視しはじめたNetflixが日本10周年の次に仕掛けた
Netflix側から見ると、彼らが新たなコンテンツとしてスポーツのライブ配信に力を入れ始めていたことを、日本を皮切りに世界で挑戦する意欲の表れだ。2025年1月からWWE(World Wrestling Entertainment)つまり米国のプロレスのライブ配信をスタートし、ルーティン化していた。またNFL(National Football League)のクリスマスデイもライブ配信に取り組んだ。
こうした米国でのスポーツ配信の実績を、今後は海外でも展開していくようだ。日本がその最初の市場に選ばれた。それだけ日本を重視しているということであり、上陸10周年のターニングポイントで次のステップへの勝負をかける意志も感じさせる。大きなスポーツ大会のライブ配信では、トラフィックに対応できるかがいつも大きな問題になる。
2022年のサッカー・ワールドカップではABEMAが配信して歓迎された。だがいくつかのゲームがトラフィックの問題で不具合が生じたり、あらかじめそれを予告したりがあった。
WBC2026でもNetflixによる配信で同じことが起こる可能性がないとは言えない。だが先述のNFLクリスマスデイでは1.1億人の視聴を問題なくこなしたそうだ。少なくとも日本国内の配信においては、米国で積んだ実績を生かし、問題なく対処できるのだろう。
日本のNetflixが都市の先鋭層から、”大衆”に広がる?
さてWBCをNetflixが独占配信すると、日本のメディア界に何が起こるか想像してみよう。まず放送業界のダメージは大きいだろう。
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