コンテンツビジネスは放送事業と相容れない、という仮説を証明する

総務省の有識者会議「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」は放送関係の課題全般を取り扱っているが、様々な分科会もできている。この3月から「放送・配信コンテンツ産業戦略検討チーム」が立ち上がり、21日に第2回が開催されたので傍聴してみた。
「放送・配信コンテンツ」とあるが、放送局のコンテンツの配信展開についてと解釈してよさそうだ。総務省が主催するのだから放送局が主語になるのは当然だろう。
だが傍聴して感じたのは、放送局が主体になるコンテンツ配信の困難さだ。そしてそれは、ずっと前から感じていたことだった。放送事業とコンテンツビジネスはそもそも、矛盾しているのではないか。放送局主語でコンテンツの海外展開を構想するのは無理があるのではないか。そのことを、会議の内容の一部を紹介しつつ説明したい。
日本はアジア各国にコンテンツのクオリティで負けている
会議でまず衝撃を受けたのが、TBSテレビ・中島啓介プロデューサーの報告だ。
釜山映画祭のアジアコンテンツアワードに、自身がプロデュースし国内でヒットした「Eye Love You」を引っさげて参加した。同じTBSの「VIVANT」を制作した飯田和孝プロデューサーも一緒だった。
ところが並んだアジア各局のコンテンツはどれも非常にクオリティが高く、「VIVANT」でさえかすんでいたと言うのだ。モンゴルロケを敢行し「一話一億円の制作費」と噂され話題になった大作よりも、韓国だけでなくアジアのどの国のコンテンツも勝っていた。脚本から映像からすべてに差がついており、そのことにショックを受けたとのレポートだった。
これを聞いた時、私は「VIVANT」放送時の印象を思い出した。
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