生成AIにほぼ100%丸投げした、韓国メディア破綻の解説記事〜メディアコングロマリットは過去の遺物か?

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境 治 2026.06.19
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この画像もChatGPTに描かせたもの

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今週、韓国のJTBCの破綻が報じられた。筆者は外国語がまるでダメなのでChatGPTとClaudeに調べさせた。そもそも韓国のメディア状況も分かってないのでそこから調べさせ、2時間程度かけてやりとりした末ようやく背景から理解できた。せっかくわかったので、会員の皆さんに共有しておこうと思う。ただし、裏どりはできておらず、生成AIにファクトチェックさせただけなので、100%信頼はしないで欲しい。だが大まかにはまちがいではないし、まったく知らない読者には参考にしてもらえると思う。かなり長いので、端折りつつ読んでもらいたい。

***

15日夜、私は韓国の聯合ニュース(Yonhap News Agency)の日本語版に掲載された一本の記事に目が止まり、しばらく画面を見つめてしまった。

韓国メディアの内情に通じているわけではないが、何を意味するかはわかった。これは単なる一企業の経営失敗ではない。「コングロマリット化による生き残り」という方向性を体現してきたメディアグループが、その仮説ごと倒れた、ということだ。

まず韓国メディアの概要を頭に入れてほしい

記事を読み進める前に、韓国メディアの全体像を示しておく。以下の図を参照してほしい。

図:Claude作成

図:Claude作成

韓国の全国紙は朝鮮日報・東亜日報・中央日報の保守系3紙が長く市場を支配し、これに対抗するかたちで進歩系のハンギョレ・京郷新聞が存在する。地上波テレビはKBS(公営)・MBC(準公営)・SBSの3局体制だ。
日本と決定的に違う点が「新聞社系テレビ」が最近になってできたことだ。2009年のメディア法改正により、韓国では新聞社が本格的なテレビ局を持てるようになった。2011年12月、朝鮮日報系・東亜日報系、そして中央日報系のJTBCが一斉開局した。全国のケーブル・IPTVでほぼ全家庭が視聴できる環境の中で、この新興局群は地上波3局に真っ向から挑んでいった。

JTBCとは何者か——「成功した局」の実像

その中で圧倒的な成功を収めたのがJTBCだった。
開局から数年は苦戦した。しかし2013年、MBCの看板キャスターだった孫石熙(ソン・ソッキ)を招いてニュース部門を強化したことが転機になる。そして2016年、朴槿恵大統領の崔順実ゲートスキャンダルで、JTBCが問題のタブレットPCの存在をスクープした。一夜にして「信頼できるニュース局」というブランドを手に入れたのだ。
ドラマでも快進撃は続く。『SKYキャッスル』(2018年)が視聴率23%超を記録し、『夫婦の世界』(2020年)はケーブルテレビドラマ史上最高クラスとなる28%超を叩き出した。日本ではNetflixが配信した『梨泰院クラス』もJTBC制作のドラマだ。日本人の感覚では「ケーブル局で28%」は信じがたいが、韓国はIPTV・ケーブルの普及率が極めて高く、JTBCは事実上の全国放送として機能していた。
この頃から韓国の業界では「Big3(KBS・MBC・SBS)がBig5になった」と言われるようになる。JTBCとCJ系のtvNが地上波に肩を並べ、大躍進を遂げたのだ。
ただし、視聴率は伸びても広告収入で地上波を逆転するには至らなかった。地上波ブランドへの大企業の信頼は厚く、しかもJTBCが力をつけた頃にはYouTubeなどネットへの広告流出が始まっていた。稼ぐべきタイミングに、市場そのものが縮み始めていたのだ。

中央グループの本当の姿——中央日報は「親会社」ではない

ここで一度、グループの構造を正確に整理しておきたい。「中央日報を中核とする中央グループ」という表現が一般的に使われがちだが、これは持株構造としては正確ではない。
中央グループの持株会社は中央ホールディングスだ。その傘下に中間持株会社の中央P&Iがあり、さらにその下に上場会社のコンテントリ中央、そしてメガボックス中央(映画館)・SLL中央(ドラマ制作)・HLL中央(ラグジュアリー&ライフスタイル)が連なる。これが正式な系列構造である。
一方、JTBC中央日報は、この持株会社系列の傍らに並ぶ別法人、いわば「兄弟会社」だ。中央日報がJTBCの親会社として子会社の経営難を背負う、という関係にはない。中央日報はグループの創業母体であり看板メディアではあるが、法律上の持株会社ではないのだ。
このことは、今回の破綻処理の進み方にもそのまま表れている。再生手続き(法的整理)に入ったのはJTBC・中央ホールディングス・中央P&I・コンテントリ中央・メガボックス中央の5社。中央日報はこの枠の外にあり、独自にワークアウト(債権団主導の企業改善作業)を進める方針を取っている。これは「中央日報がグループの司令塔だから免除された」のではなく、「もともと別の法人として、別のリスク管理ラインの上にあった」というのが実情に近い。

何が起きたか——破綻の経緯

2026年6月12日。JTBCは206億ウォン(約30億円)の債務を期日に返済できず、デフォルト(채무불이행=債務不履行)を宣言した。
その後の展開は速かった。翌13日、NICE信用評価はJTBCの無担保社債の信用格付けを「BBB/ネガティブ」から「CCC」へと一気に引き下げた。そして14日、持株会社の中央ホールディングス、中間持株会社の中央P&I、コンテンツ事業会社のコンテントリ中央、映画チェーンのメガボックス中央の4社がソウル回生法院(日本の民事再生に相当)に再生手続きの開始を申請。15日にはJTBC本体も同様の申請を行った。
デフォルト宣言からわずか3日で、グループの主要5社が一斉に法的整理に入ったことになる。グループ合算の総負債は約2兆8000億ウォン、日本円にして約3000億円に上る。
中央グループ副会長の洪正道(ホン・ジョンド)氏は記者会見で二度頭を下げ、簡潔な発表文を読み上げただけで、質問は受けずに会見場を後にした。社員向けに出した文書では「経営陣はこれまで資金繰りの逼迫と流動性危機を克服し、グループの経営安定を維持するためにあらゆる手段を模索してきたが、累積した財務負担と資本市場の逼迫が長期化する中で、やむを得ずJTBC・コンテントリ中央・メガボックス中央・中央ホールディングス・中央P&Iの5社が法院に再生手続きを申請することになった」と説明している。
なお中央日報は、法廷再生ではなく債権団主導のワークアウトを推進する方針を表明した。これは再生を申請した中央日報が他の系列会社とは独立した法人であることを強調し、系列リスクが波及することを事前に遮断する狙いと見られている。しかし15日、韓国信用評価は中央日報の企業信用格付けを既存の「BB(下方検討)」から「B(下方検討)」へ、韓国企業評価も「BBB(安定的)」から「B-(下方検討)」へそれぞれ格下げした。翌16日には債権者らが中央日報に対し期限の利益喪失(EOD)通知を行っている。格付け下落時に早期返済義務が発生する条項付きの債券があったためだ。法的な親子関係はなくとも、ブランドと信用市場では、グループ全体が一つの運命共同体として見られている、ということだ。

800億円の賭けと誤算——スポーツ中継権問題

破綻の引き金を引いたのは広告収入の落ち込みだが、財務を決定的に悪化させた「爆弾」が別にあった。スポーツ中継権の問題だ。
JTBCは2019年、IOC(国際オリンピック委員会)と2026年から2032年にかけての冬夏五輪中継権を、さらにFIFAと2026年・2030年ワールドカップの韓国内独占中継権を契約した。投入総額は5億ドル、おおよそ750億〜800億円規模と見られる。
当時の戦略はこうだ。まず独占権を確保し、それをKBS・MBC・SBSの地上波3社に転売することで投資を回収する。スポーツ中継権をテコにプラットフォームとしての存在感を高め、広告収入も引き上げる。絵に描けば整合性のある構想だった。
しかし現実は違った。
地上波3社との交渉は難航した。JTBCは当初「4社で均等負担」を提案したが、地上波側は難色を示した。交渉が長引く中、2026年2月のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪はJTBCの単独中継となった。その開幕式の視聴率は1.8%。2022年北京冬季五輪で地上波3社が合計18%を記録したのと比べると、10分の1の水準だ。
800億円規模の賭けの前提が崩れた。「スポーツの大型中継はテレビ広告の最大の武器」という、かつては疑いようのなかった方程式が、もはや成立しなくなっていた。視聴者はOTTや動画プラットフォームに移り、リアルタイムのテレビ視聴そのものが弱体化していたのだ。
そして何より皮肉な事実がある。JTBCがデフォルトを宣言した6月12日、その同じ日に韓国代表対南アフリカの北中米ワールドカップ初戦が行われ、同時接続者数386万人を記録した。W杯中継は大当たりしていた。その中継権を持つ会社が、同じ日に破綻した。

なぜ「先進的な企業」が倒れたのか——15年の蓄積

中央グループは、韓国メディア企業の中でも最も積極的に「多角化」を進めたグループだった。
新聞(中央日報)の看板を背負いながらテレビ(JTBC)を立ち上げ、ドラマ制作スタジオ(SLL中央)を持ち、映画館(メガボックス中央)まで傘下に収める。コンテンツを作り、放送し、映画館で上映するところまでの垂直統合を志向した企業は、日本にはほぼ存在しない。
ところが、その「先進的なモデル」を支えていた足元は、実はかなり前から崩れていた。

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