王様はもうフジテレビはどうでもよくなったらしい
フジテレビと北尾吉孝氏の抗争の続きです
境 治
2025.05.21
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5月16日にフジテレビの親会社、フジ・メディアHDが決算とともに新たな取締役案を発表した。ダルトンインベストメンツの12名の取締役案を採用せず、対決姿勢を示したとして、大きく報じられた。ダルトン案に名前が挙がり、4月17日に会見まで行ってフジテレビの経営に意欲を示したSBIホールディングスの北尾吉孝氏も、主張を無視されたことになる。「対決するなら受けて立つ」と息巻いていた北尾氏だからさぞかし怒って対決の準備を始めているだろうと誰しも思っただろう。
翌日17日には関係者からの情報として「北尾氏は激怒している」と報じられた。やっぱりねえ。何しろあれだけの意気込みを示したのに袖にされたのだから、キャラクター的にも激怒しないはずがない。ところが週明けの19日になってこんな報道が出てきた。
「そんなに(自分のことが)嫌なら勝手にしたらいいんじゃないの」。こうフジを突き放し、「清水というのがいかにいい加減で力のない男かっていうのが今回よく分かったよね」と、FMHの次期社長である清水賢治氏に対しても厳しい評価を口にした。
おそらく、激怒しているとの情報が間違っていたというより、激怒の末「勝手にしろよ」と思った、ということだろう。だが「5%株を買うくらいわけない」と豪語してあれだけ脅していたのに、ずいぶん態度が変わったように思えるが、なぜだろう?
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