2026年、Podcastは来る!だから自分でやってみた

Podcast番組「MediaBorderTalk」スタートしました(+勉強会のお知らせ)
境 治 2026.01.07
誰でも

PodcastのPodは、iPod!

2026年はPodcastが来る!と予感していた。米国では選挙にも影響を及ぼすほどになっているそうだ。日本にも遅れてその波がやってきてもおかしくない。

InterBEEの打合せでSpotify Japanの代表、トニー・エリソン氏に教わったのだが、Podcastの名前の由来はiPodにある。音楽を何千曲も持ち運べるデバイスに個人が作った番組を届けるフォーマットとして誕生したのだ。iPodにcastするからPodcast。つまり、iPhone登場前に生まれていた形式なのだ。

そのPodcastが「日本でも来る!」と私が直感するのは、YouTubeに少々辟易としてきたからだ。気になること、特にニュースの周辺情報を知ろうとすると、莫大な動画が出てくるが、どれもこれも「信頼」の匂いがしない。怪しいアカウントで怪しい人物が怪しい情報を流している。最近はAIで集めた情報をAIで作成した画像を繋いで見せ、AIが喋る動画が増えた。こんなの何の参考にもならんわ!

YouTubeは再生数稼ぎの場になったので、多くはクズコンテンツだと言っていい。その中のごくごく一部だけしか当てにはならない。結局はテレビ局のニュースや解説を見ることになる。なんだか本末転倒だ。

これはまた、YouTubeで娯楽の要素が薄れ、情報の傾向が強まっているせいでもある。2010年代に大流行りした娯楽的なチャンネルは急激に廃れ、一部しか残っていない。代わりに浮上したのが情報コンテンツであり、その新しいニーズをうまく利用したのが立花孝志だった。

立花孝志的なエグい手法が今YouTubeではすっかり主流になっている。もちろん、そんな潮流は関係なく、特定の分野でコツコツ動画をあげている人たちも増えた。便利な豆知識を得る場としてはYouTubeは変わらずニーズがあると思う。

だが情報のニーズは満たせない場になっていくと予測している。もちろん、いまのまま陰謀論的な場としても機能し続けるだろうが・・・。

健やかな情報空間、Podcast!

YouTubeに辟易した感覚でPodcastに接すると、浄化される気分になる。まっとうな人しかいないんじゃないか。そして濃い知性の場にもなっている。最初にハマったのは「ゆる言語学ラジオ」だ。これはYouTubeでもチャンネル展開しているので、どちらが先かわからないが、「ラジオ」とタイトルにあるのは、音声を中心にしているからだ。映像も添えられているが、二人がマイクの前で喋っているだけ。動画で魅せるつもりはないようだ。

このサイトではグッズ展開もしており、会話だけのコンテンツビジネスを広げようとしている。既存メディアにとっても参考にすべきユニットだと思う。いまハマっているのは、映画についてのこのPodcast。↓

「映画のレシピ」より

「映画のレシピ」より

「怪物」「ゴジラ-1.0」などの映画プロデューサー山田兼司氏と、アイドルでもあり小説家でもある加藤シゲアキ氏が延々映画の話をする。しかもひとつの映画を3〜4エピソードに渡って徹底的に分析する。批評ではなく、作り方を山田氏がものすごく調べて教えてくれるのだ。だからタイトルは「映画のレシピ」。これを映画好きの私が聴かなくてどうする、というコンセプト。毎回「そんな作り方をしていたとは!」と驚かされる。

こういうのが、Podcastだと思う。著名な二人だが、何十万人も聴いているわけではなさそうだ。だが、私のように刺さる人には刺さる!なるほどなと納得させる。これだよ、これですよ!

Podcastを始めるなら、これを読め!

私もやってみたい。でもテキストは何十年も書いてきたが、音声コンテンツを作るなんてどうすればいいか。そこにちょうど、こんな本が出た。野村高文氏の「プロ目線のPodcastの作り方」だ。

野村氏は元々、WEBメディアの編集者だったが、Podcastに興味を持ち制作会社を立ち上げた。先見の明がある!

この本は「プロ目線」というのが大事だ。Podcastは音声なのだから、スマホでしゃべったものを録音すればすぐにできる、と思うかもしれない。それも間違いではない。

だがどんなコンテンツでも”クオリティ”は大切だ。下手な文章は読みたくない。安っぽい映像は見る気にもならない。

同じように音声コンテンツも、声と一緒に雑音がザーッと聞こえていると聴きづらい。また事前に構成を考えておかないとすらすらしゃべれない。BGMもないよりあったほうがずっといい!

この本ではそうしたノウハウを丁寧に紹介し、質の高いPodcastを誰でも作れるように教えてくれている。この本の通りに制作してできあがったのが、これだ!↓

広告制作に携わっていた頃は、CMをテレビでもラジオでも作ったことがあるが、当然編集したり音声を入れたりしたことはない。専門スタッフの作業を見てるだけ。そんな私でも、Adobe Auditionを使って編集し、Audiostockの楽曲を使用している。ラジオ番組みたいだぞ!ぜひ聴いてみてください!張り切ってしゃべったら40分近いものになってしまったのが反省点だ。次回は半分くらいのエピソードにするつもりだ。

一度やってわかると、次はこのネタにしよう、こんな編集もしてみたい、と欲が出てくる。この勢いで週に一回配信していきたいのだが、果たして続くだろうか?生暖かく見守ってください。

1月27日(火)19時からローカルコンテンツを議論する勉強会

ところで、12月に告知したが、年が明けたところであらためて、勉強会のお知らせ。

ローカル局が制作する番組は、その地域にいないとわからない情報が満載だ。だが放送ではその地域にしか届かない。そして放送したらおしまいだ。だがそれらをデジタル配信できるようにすれば、地域情報を全国に届ければ国内旅行や関係人口の活性化に活かせるのではないか。また海外に発信すれば知られていない観光スポットを世界に知らしめ、観光客を分散してオーバーツーリズム解消の一助になるかもしれない。

そんな様々な発想を出し合う勉強会にしたいと考えている。そんな議論のためにLCB(Local Contents Bank)の面々に参加してもらう。

この勉強会は、このメンバーシップの交流・応援・感謝会員なら無料、購読会員も500円で参加できる。さらに会員外の方も1000円で参加できるようにした。会員の方も含めて、こちらで申し込んでもらえればと思う。六本木開催だが、東京在住でない方もリモートで参加できる!ぜひどうぞ↓(画像をクリック)

※サポートメンバーの方は参加費は不要です。無料読者の方は1000円となります。

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