ついにニュースさえ見なくなり、自分自身のテレビ離れがいよいよ進んだ件について

テレビでは、もうニュースさえ徐々に見なくなってきた
もう最近はニュース以外テレビを見なくなった。いやもちろん「月曜から夜ふかし」は見ている。「銀河の一票」が終わって寂しい。朝ドラと大河は完全に惰性だがまあ見ている。
他に「映像の世紀 バタフライエフェクト」は毎週録画予約してあり時折選んで見る。
以前はテレビはつけっぱなしで、四六時中何かを見ていたが、今は上記の番組だけ、その時間になったら見る。
そして、あとはニュースだ。これはけっこう見ていた。ただ、熱心に見ると言うより、仕事の合間に休憩がわりに見たり、夕方もうやる気なくなって逃げ込む時間として見ていた。夜は7時からNHK、あとは報道ステーションやWBS、NEWS23、NEWS ZEROなどをザッピング的に見ていた。いくつかは録画予約してあり、後からチェックしていた。
だがニュースにもなんだかだんだん、興味を失った。同じ話ばかりするからだ。何か大きな出来事があると、朝も昼も午後も夕方も夜も夜遅くも、同じ話をする。WBS以外は局による違いもほとんどない。
見てるとバカみたいな気分になる。昼も午後も夕方も見た「最新映像」を夜も見せられたりする。
そうなるのは必然ではある。各番組が番組ごとに視聴率を追っている。イラン情勢の最新動向を得ると、昼取り上げ、午後取り上げ、夕方も取り上げる。それぞれのニュース番組にとっては最新だからだ。そして視聴率が取れる。
朝起きてから夜寝るまで起きてる間ずっとテレビを見ている私の母(90代)はその時々でテレビが集中的に取り上げることにものすごく詳しくなる。「ゴーンさんはフランスにもヨット持ってたんだねえ」とたまに実家に帰った私に話しかけてくる。そこまで私も細かく見てないので、よく知っていて驚く。
ただこのところ、扱う題材の集中度と偏りが度を越しているように感じていた。明らかだなと思ったのが4月の京都南丹市の小学生殺人事件だった。
宗教学者の堀江宗正氏が「死の商品化」という言葉を使ったのが印象的だった。個々のニュース制作者には悪気はないのだろう。世間で注目されている事件の新しい事実がわかったから伝えているだけ。でも視聴率グラフは追ってるでしょう?南丹市の事件は視聴率取れると思ったからでしょう?
実態はうちの母親みたいな人たちがザッピングしてるから、そういう人たちはこの事件でチャンネル変えるから、そうなるだけでしょう?
テレビの構造が、そうさせている。特定の話題に集中してしまう仕組みになっているのだ。
ただそれは、そういう見方をしていない人たちをニュースから遠ざけてしまう。「もうええでしょう」と感じさせてしまうのだ。
6月1日、嵐のラストライブを延々報じたNEWS23にショックを受けた
その極め付けが、6月に起きた。私ひとりかもしれないが。
6月1日の夜、いつもは23時までに寝る妻が珍しく夜ふかしし、テレビの前に陣取った。「何見るの?」「桜井くんが何か言うかなあと思って」「ああ・・・」
前日5月31日は嵐のラストライブ。それを受けてNEWS ZEROの月曜キャスターを担当する桜井翔が何かコメントするのでは、と待っていたのだ。
期待通り、桜井くんは前日の感想を話し始めた。いやそれどころか、メインキャスターの藤井貴彦アナウンサーがまるで独占インタビューのように桜井くんに質問し続ける。
なるほどなあ、しかしニュース番組としてそれでいいのか?結局15分間ほど、「ラストライブを受けてのインタビュー」コーナーが繰り広げられた。私はゲンナリしたが、妻は満足して寝室に行った。
五十歩くらい譲れば、まあ許せる範囲ではあった。番組のレギュラー出演者が自身の話題についてこってり語るのは、ニュース番組としてわからないでもないでもないでもない。
その後私は録画を呼び出すボタンを押した。毎晩予約しているNEWS 23を最初から見るためだ。そして強いショックを受けた。23も嵐のラストライブを受けて、前日の様子をレポートし、ファンたちの声を拾った。23には、嵐のメンバーは誰もいないのに。結局、ZEROより長い20分間も扱った。
ふざけるな!と胸のなかで毒づいていた。
NEWS23を録画していたのは、筑紫哲也の時代の名残りだ。それなりにリスペクトしていた。松本サリンで犯人扱いした河野さんにわざわざ番組中で当地でロケして謝罪した姿勢も結果的に評価できた。良心的な報道番組と見ていた。
それが、嵐で20分。もういい、と思った。心の底からガッカリした。私はNEWS23を録画予約のリストからはずした。
6月29日、NHK「ニュースウォッチ9」の第一報はブラジル戦カウントダウンだった
6月後半にまたショックを受けたことがある。30日午前2時から、サッカーW杯のブラジル戦の放送が予定されていた。29日は一日中、例によって日本代表チームへの期待でテレビが覆われた。まただよ、と思った。似たことはWBCでもあった。
スポーツの国際試合の期間中、テレビはバカみたいなお祭り騒ぎに明け暮れる。ただ、野球とサッカーだけなのが不思議だが。まあ民放はそんなもんかもしれない。視聴率を追わないわけにはいかないから。
ところが29日夜のNHK「ニュースウォッチ9」の冒頭で、私は唖然とした。
いきなり「さあ、ブラジル戦まであと5時間を切りました」とキャスターがいい、カウントダウンを始めたのだ。嵐ラストライブ翌日のNEWS23よりびっくりした。NHKの看板ニュース番組が、特定のスポーツの試合を煽っているのだ。報道ではない。
NHK BSでの放送が予定されているので、これは事実上宣伝だ。地上波ではフジテレビが中継するが、ぜひともBSで見せたいというおかしな意気込みなのだ。
ああ、テレビのニュース番組は終わったんだな。この時、私は思った。
公共性を勘違いしている。多くの人が見たいから見せるのが放送局の公共性。そこまではまあいいとしよう。報道と呼べる題材を報道することであれば、重要な公共性だ。そのタガを外すと、なんでもありになってしまう。なんでもありになったのだ。唯一の公共放送NHKと、民放の中では比較的まともに思えたTBSが、2026年6月、揃ってタガを外した。もういい。もういらない。そんなニュース番組、もういらないよ。Yahoo!ニュースやスマートニュースでいいんじゃないかな。テレビ局はこれらへのニュース供給源でいいと思う。
ニュースをオンデマンドで見せる仕組みを作らないとテレビは終わる
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